西荻塾中学部ブログ

【通塾するタイミングは?】塾通いの必要性について

西荻塾の川上です。

先日、杉並区は宮前にあるスイミングスクール「Vim(ヴィム)」のスタッフさんと「中学受験のために塾通いを始めるお子さま」のことについてお話しする機会がありました。なかには中学受験を優先するために水泳を辞めてしまうお子さまもいらっしゃるようです。

昨今では塾通いを始める学齢が小学4年生から3年生、さらには2年生、1年生まで下がってきており、少子化の一方で中学受験を突破するための熾烈さは増しているように思います。

西荻塾は大学受験を大目標とする中高一貫指導(高校受験も含む)をメインとしておりますので、小学生については「中学受験はしないが、負けないくらい学力を高めたい」との意向で通塾を始める方がほとんどです。そのため私立小学校にお通いのお子さまからのご相談もよくお受けしています。

「勉強する」を選ぶなら、塾通いの効果はあります

何に価値を置くかということについて、たとえ高学歴の保護者の方であっても「勉強」に重きを置かれるとは限りません。人生が2度、3度とあれば、東大生であっても次は違う人生を選択するかもしれません。

ただし「勉強して大学に進学をする」ということを選択するのであれば、塾通いが強力な一助となることは間違いないでしょう。成績向上こそが塾や予備校の役割だからです。よほど本人のニーズと齟齬がなければ、どのタイミングで通塾を始めても一定の効果は表れます。

なお教育熱心なご家庭は、学習塾に対して補習的な学習以上に「先取り学習」を望まれることが多いように感思います。確かに塾で先取り学習をしておくことで、学校の授業・定期テスト・高校(大学)受験と様々な場面で優位に立ち回ることができるでしょう。

西荻塾中学部でも通常クラス以上では「先取り学習」が基本スタイルになります。

ただしどのくらいの進度で、どのあたりまで掘り下げるか等は常に打ち合わせています。表面的な計算や文章の奥にある抽象性を理解し、使いこなせるようになるには、生徒の知的発達の影響も大きいからです。
たとえば方程式の計算ができるようになったとしても、それが比率と天秤的思考に基づくものであることを理解していなければ、そう遠くない将来に行き詰まりを迎えます。

そのため先取り学習をこのままどんどんと進めるのか、それとも立ち止まってじっくり反復させる(または復習する)のかは、クラスや生徒によって慎重に見極めが必要です。

この辺りのバランス感は保護者の方にとってかなり見えにくい性質のものだと思っています。塾側が様々な生徒さんに対応してきた経験値を持っていることもありますが、保護者の方はお子さまとの心理的距離が近しいが故に、シビアな客観性が担保されにくいからです。

学校の授業や家庭学習だけでは不十分なのか?

身内語りで恐縮ですが、当塾の赤星塾長(東大)も村田講師(東大)も川上(九大)も、高校時代は全寮制の学校であったため、塾通いというものをしていません。

赤星や村田は学校の授業を恐らくメインとして合格したようですが、川上は昨今流行りの参考書ルートのように「初めから始める数学」→「黄色チャート」、「ビジュアル英文解釈」→「ポレポレ英文読解」のようなことをして何とかなりました。学校の授業や家庭学習だけでも、きちんとやれば何とかなります。

ただ学校というより塾講師に近しい姿勢の教員に囲まれて、寮では毎日4時間の強制学習時間ありという、やや特殊な環境で3年間を送ったので、塾通いなしの例になるかと言えば微妙ですね。
我々も東京や大阪の都会に生まれ育っていたならば、やはり塾通いをしていたかもしれません。

学校と家庭学習では不十分とは申しません。ただしその子の目標にとって十分な質と量が担保されているかどうかは、受験指導の経験がある誰かに客観的に見てもらった方がよいケースの方が多いです。

なぜなら人は自分の努力や苦労については、主観による「絶対評価」で判断しがちだからです。そしてしばしば、他者に対するよりも甘い点数を与えてしまいがちです。

川上も高校の寮生活における毎日の学習時間については「勉強しすぎだ、僕らの学校は普通じゃない」とずっと思っていました。しかし当時においても都会の中学受験の小学生の方がもっと勉強していたでしょう。

西荻塾が提供しているもの

講師は例年数十人の生徒を担当しております。そして当然塾法人としての十数年間に渡るデータの蓄積と経験があります。したがって「勉強」という狭いカテゴリーの中に限られますが、生徒さんご自身や保護者の方にあまり見えていないものが、講師には見えています。

具体的には「ポテンシャル」「教科ごとの成長予測」「教科間の相関関係」「高校・大学受験における合格可能性」などです。

授業の組み立て並びに宿題・自習等の指示は、カリキュラムとその日の生徒の様子を勘案して、総合的な判断のもとに行っています。ここでは全てを一律にマニュアル化していない個人塾の強みを十分に発揮しています。

さらにご自宅や有料自習室等では作り出せない、学習塾としての空気があります。

特にテスト期間などは、どことなく緊張と興奮に満ちた雰囲気が校舎内に漂っています。
勉強を進めている生徒の横では、テキストをめくる音やペンを走らせる音、講師に質問したり、進捗を確認する声が聞こえます。人間は「空気を読む」社会的な生き物ですから、西荻塾に来れば皆が西荻塾生モードになるのです。

もしかすると保護者の方にもあまり見せたことがない、引き締まった表情をしているかもしれません。
「家ではだらしないので、塾では大丈夫ですか?」とのお尋ねも時々ありますが、塾に送り出していただいた以上は、学習モードに切り替わっていますので、あまり心配されないようにお伝えしています。

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